ベーシックインカムは、政府が全ての市民に一定の金額を定期的に給付する制度です。現在、国家単位で正式に導入された国はありませんが、実験的に導入する国や地域が増えています。以下にその一例を紹介します。
フィンランドでは、2017年から2年間、失業者2000人を対象に月7万円を給付する実験を行いました。しかし、この実験は2019年に終了し、結果は「労働市場参加に影響はなかったが、健康や生活の質には良い影響があった」というものでした。
アラスカ州では、「アラスカ恒久基金」という制度がすでに実施されています。この制度では、州内に住む全ての人々に、州の石油・天然ガスの収益から分配される年間約1,000ドルの基礎的な所得が給付されます。
また、インド政府は2010年にマドヤ・パラデシュ州でベーシックインカムの実験を行いました。対象は6,000人以上で、新たなベーシックインカムの実験だった。
スペインでも2020年にベーシックインカムを導入すると報じられましたが、給付は生活困窮者に限定されています。
以上、ベーシックインカム制度の実験的な導入に関するいくつかの例を紹介しました。現在、ベーシックインカム制度の正式な導入を検討している国や地域もあるため、今後の動向に注目が集まっています。
